株式会社sustainacraftのニュースレターです。今回はMonthly Methodology Updateとして、主に2023年8月に発表されたVCSの方法論に関するニュースを中心にお届けします。
Monthly Methodology Update
今月は以下の内容をカバーします。
VCSスタンダード ver4.5のリリース(Verra)
非永続性リスクツール ver4.1のリリース(Verra)
どちらもver4.4から4.5、ver4.0から4.1というマイナーアップデートという位置付けではありますが、最近のCORSIAフェーズ1やICVCM CCPのアナウンスに基づいてかなり大規模な修正が加えられています。
(1) VCSスタンダード4.5のリリース(Verra)
(link)
新たなVCSスタンダードが発表されました。いくつか項目ごとに変更内容を紹介します1。
<ラベルの導入>
排出削減/吸収の識別する「Mitigation outcome type labels」と、パリ協定第6条に基づき使用が認められたクレジットを識別する「Article 6 labels」の2つのレベルが導入されました。これらは、クレジット発行及び無効化の取引のデータとしては、CCBやCORSIA、SDGのラベルと同様に、Additional Certificationの欄に入るようです。
また、既存のCORSIAラベルについては、“CORSIA — Pilot Phase, 2021–2023.”に全て置き換わっており、“CORSIA — First Phase (2024–2026)”はICAOからの承認が得られ次第利用可能になるとのことです(2023年4月の記事で紹介した通り、VCSはパイロットフェーズではCORSIA適格クレジットを発行していましたが、フェーズ1についてはまだ承認が下りていません。)。
<ICVCMのCCPやCORSIAでの要件に対する修正>
1)保護原則やセーフガード関連